世間を騒がせたパワハラ問題(栄和人前選手強化本部長によるパワハラ行為で、練習場所がなくなったと提訴した問題)で困惑していた伊調馨選手が2016年リオデジャネイロ以来2年2か月ぶりで実戦復帰を果たし、3試合を快勝し、12月の全日本選手権の出場権を獲得したという(朝日新聞社会面)。
試合後、伊調選手は「レスリングができる喜びを感じながらやれた」といい、2年後の東京五輪については「年齢も年齢だし、生半可な気持ちじゃ目指せない。5連覇したい気持ちを心の底から作らないと」と明言は避けたという。周りの支持を得ながら、なんとか五輪に出てほしいものだ。
ところで、復帰優勝の『復』はどんな字なのだろうか。

『復』は「彳」(歩いていく)と「*」(重なる)で、【行った道をまた戻って、帰る意味を表した】
「*復の右側」は「階段を上ってまた下りる」ことですので、「復」には「かえる・もどる・くりかえす」などの意味があり、「もと行った道をまた引き返してくる」ことを表します。「往」と重ねて「往復」ということばはこれらの意味をよく表しています。
『漢字の起源』(加藤常憲)は「*復(右側)」(フク)」が音を表し、「チュウ」「チュ」の重なる意味と「夊」とを合わせると「進んだ方向と反対方向に歩く」意だとしています。
また『字統』(白川 静)は「*フク」は量器を反復(うちかえす)する形で、それを往来の意に用いたものが「復」であり、「もとの状態に回復すること」だといいます。。
今日は何位? <毎日それぞれ1押し。ランキングにご協力ください>
<新刊のご案内>